鶏声磯ヶ谷美術館

□ ごあいさつ □


 当美術館は、永きにわたる「にわとり」の働きによって収集した、主に近・現代の九谷焼を展示する館でございます。
 昭和50年から集め始め現在は約2,000点になり、この品々を後の世に残す為に、併せて日本の陶磁器の良さと、明治維新以降外国に売るものがなかった時代、ヨーロッパ・南北アメリカなど広く海外に輸出し、外貨を得た貴重なものであったと言う事を知っていただく目的の為に一般に公開いたしました。
 現在は、この明治期のものが逆に外国から買い戻されているわけでございます。
 展示品から当時の職人魂を汲み取って戴ければ幸いでございます。

鶏声磯ヶ谷美術館
磯ヶ谷正道



 これは、当美術館の創設者である磯ヶ谷正道(1926〜2007)のごあいさつです。
 磯ヶ谷正道は、仕事で訪れた金沢で、初めて「九谷焼」と出会い、その「人間技」とは思えないほどの手の込んだ仕事に感銘を受け、以後25年以上にわたり収集を続けてまいりました。
 その購入資金は、昭和23年より営んできた養鶏業によって得られたものであったことから「にわとり」にちなんで「鶏声磯ヶ谷美術館」と名付けました。
 長らく休館し、皆様には大変ご迷惑をおかけしてまいりましたが、この度、多くの方々のご協力により 再オープンするはこびとなりました。
 今後は、創設者の遺志を継ぎ、皆様に喜んでいただける美術館にしていきたいと思っておりますので どうぞよろしくお願い致します。

鶏声磯ヶ谷美術館
館長 磯ヶ谷滋美